まずはじめに、あなたはエンゲージメントという言葉をご存知ですか?
エンゲージメントとは、従業員一人ひとりが企業の掲げる戦略・目標を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する貢献意欲のことです。
似たような言葉に従業員満足度というものがありますが、従業員満足度とは、待遇・福利厚生・社内環境などの満足度を高めることで仕事へのモチベーションにつながり、その結果、顧客満足につながるという考え方です。
一方でエンゲージメントは、企業の最終目的である業績向上に結びつけるために、会社の目標・目的・方向性に対するきちんとした理解を持つ、というところがポイントとなる考え方です。
▮エンゲージメントの重要性
エンゲージメントが低いということは職場への不満が多いという可能性が高く、結果にも悪影響を与えかねません。
実際に、エンゲージメントが高い企業は、低い企業に比べて1年後の営業利益率が3倍になるという調査結果や、離職率が低いといった調査結果もあります。
エンゲージメントが高まることで業績が向上し、結果、社員の給与がアップするといった持続的な好循環が生まれます。
▮今の自分のエンゲージメントを知る
では、今の自分のエンゲージメントは何点ぐらいなのでしょうか?
これは、アメリカの心理学者フランク・L・シュミット博士が世論調査会社・ギャラップ社とともに開発した、Q12(キュー・トゥエルブ)という12の質問に答えることで可視化することができます。
さっそく質問に1〜5点で回答し、点数を見てみましょう。
1点:完全に当てはまらない
2点:やや当てはまらない
3点:どちらともいえない
4点:やや当てはまる
5点:完全に当てはまる
最後に、質問のポイントについてまとめていますので、点数と照らし合わせて自分の傾向を確認してみてください。
▮働く意欲を知るための12の質問
Q1.職場で自分が何を期待されているのかを知っている
Q2.仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている
Q3.職場で最も得意なことをする機会を毎日与えられている
Q4.この7日間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした
Q5.上司または職場の誰かが、自分ひとりの人間として気にかけてくれているようだ
Q6.職場の誰かが自分の成長を促してくれる
Q7.職場で自分の意見が尊重されているようだ
Q8.会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
Q9.職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている
Q10.職場に親友がいる
Q11.この6ヶ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた
Q12.この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった
▮質問のポイント
Q1.〜Q2
今の仕事をすることで「何が手に入るのか」がわかる質問です。
点数が高いほど、仕事の目的が明確になっているといえます。
Q3〜Q6
「自分はどんな貢献をしているのか」「一緒に働く仲間が自分のことをどう思っているか」がわかる質問です。
点数が高いほど、コミュニケーションがとれているといえます。
Q7〜Q10
「自分の存在が認められているのか」がわかる質問です。
点数が高いほど、会社として目指す方向が一緒になっているといえます。
Q11〜Q12
「人として成長できる場があるのか」がわかる質問です。
点数が高いほど、社員全員が成長できる環境が整っているといえます。
いかがでしたか?
ぜひ、結果をもとに自分や会社の問題の発見や、状況の分析に役立ててみてください。