2023年春闘の経営側の交渉方針などを示す「経営労働政策特別委員会報告」の素案にとある方針が盛り込まれ、SNSでトレンド入りしました。
その方針とは、新卒者ではない従業員の採用で一般的に使われている「中途採用」という言葉の使用をやめ、「経験者採用」に統一するよう会員企業に呼びかけるというものです。
「中途」という言葉が与える消極的な印象を払拭し、円滑な労働移動を促して経済の活性化につなげるという狙いがあります。
経団連…日本の代表的な企業1,494社、製造業やサービス業等の主要な業種別全国団体108団体、地方別経済団体47団体などから構成されています。(引用:https://www.keidanren.or.jp/)
以前より既に、官公庁や一部民間企業では「経験者採用」という言葉が使用されているサイトもありますが、まずは来年から経団連の会員企業向けの書類やアンケートなどで「経験者採用」の表記に統一するとのこと。
では、来年からはすべての求人が「経験者採用」という表記に変更されるのかというと、そうではありません。
こちらの方針は義務ではなくあくまで経団連が提唱する呼称であり、会員企業へ採用活動などでの使用が推奨されるものとなります。
また、SNSでは一部以下のような否定的なコメントも見られます。
「未経験の職種で経験者採用と呼称されるのは違和感がある」
「職種未経験者は応募できないと勘違いされるのでは?」
「中途採用に消極的な印象はない。経験者採用だと逆に壁を感じる」
「言葉遊びであって、問題はそこじゃないと思う」
現状定着している「中途採用」から、新たな「経験者採用」という言葉がどれだけ一般に普及するかは未知数です。
業種・職種経験者のみ採用という意味ではないということ、また言葉に惑わされず求人情報の応募要件をしっかり確認するよう心がけましょう。
出典:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6443918